FIELDNOTE 19.01.13

◼︎MF
今季もこまめにフィールドに出てはスズガモの群れをサーチした。成果の出ない日が続くが、そう簡単に見つかる代物ではないことはわかっているので、この日もいつもと同じ行程で周る。先月コオリガモが出たエリアには300羽ほどのスズガモが岸沿いに集まっている。直近では見つかっていない。「先入観を捨てきる」姿勢がいかに大切なことであるかは、日々のフィールドでの経験や見聞から身をもって感じる。今日もきっといないだろう、今年は来てないのだろう、サボり症の自分にとってそれらの先入観を捨てることは己との戦いでもある。
カッコよさげなことを言ったが、要は念のため探したところ、寝ている1羽に目が留まった。頭部はスズガモよりやや小さく、直角の後頭部。胸が一気に高鳴った。距離を詰め、この個体に時間をかけることを決める。逆光だし寝ているので、全体のプロポーションがイマイチつかめない中、遠くから一隻の船がこちらに近づいてきた。スズガモたちが騒然とし始め、やがて皆顔を上げて同じ方向に泳ぎ始める。そしてやっとこの個体も顔を上げた。小型で幅の狭い頭部、断崖絶壁の後頭部を認め、8割型コスズガモであると感じた。あとは決定的な特徴である翼帯を撮りたい。するとそのわずか数分後のこと、周りのスズガモが徐々に飛び始めた。来るぞ来るぞとシャッターボタンに力が入る。飛んだ!シャッターを押した感触は良く、群れのおよそ2/3が500m先に着水した。すぐさま画像を確認すると、翼帯の白色部が次列風切に限定されており、その場でコスズガモと断定した。(以下、個体2019)
群れはシャッフルされてしまったものの、先ほどより距離は近くなり、幸いにして再び発見することができた。水浴びと羽繕いを繰り返し、かなり長い時間起きていたので、しっかりと観察することができた。
翌々日もまた同じ場所に行くが、群れは減少しており、以降も再発見はできなかった。


MFにおけるコスズガモの記録。

2015.12.12-21 雌(個体2015)
2016.12.05 雄
2017.01.07-29 雌(個体2015)
2017.11.13-2018.01.14 雌(個体2015)
2019.01.13 雌(個体2019)


20190113_03.jpg
IMG_3959.jpg
発見時。
後頭から後頸にかけての輪郭は、なだらかな曲線を描くスズガモに対して、直線的に斜めに落ちているように見え(『日本のカモ識別図鑑』)、スズガモより一回り小柄なことから本個体に目をつけた。


IMG_4009.jpg
船に驚き顔を上げた。
周囲のスズガモと比べ、頭部の幅の狭さが明瞭で、体型も華奢。


20190113_09.jpg
飛び立ち。
翼帯の白色部は次列風切のみであることが認められ、コスズガモであることを断定できる。


20190113_10.jpg20190113_17.jpg20190113_16.jpg
再発見時。
光が良くなり、全体の色味がわかる。体上面はキンクロより淡色に見える。



20170129-03.jpg20170115-36.jpg撮影2017.01.28,29
3シーズン連続で観察した「個体2015」。今シーズンは確認できなかった。
個体2019は虹彩が常に淡く見え、別個体だと考えている。

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