FIELDNOTE 19.12.23

◼︎茨城県・千葉県

今季初のチバラキ方面。
1ヶ所目の池では特に成果なし。直前までいろいろ面白いカモが出ていたようだが。トモエガモが近かった。

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Baikal Teal トモエガモ male


銚子に移動。
水揚げはなくカモメ類もかなり少なかったが、堤防に群れる100-の群れの中で、頭部が真っ白な大型が目にとまった。翼を広げるのを待つと、案の定モンゴルパターン。昨シーズンの年末にも観察された3wと同一のようで、今年も戻ってきたようだ。今季初にして最高の個体。

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Mongolian Gull モンゴルセグロカモメ 4th?-winter
頭部は周囲のカモメと比較してずば抜けて白く、後頸の斑はシャープ。翼は長く、すらっとした体型。嘴の黒斑は上嘴に及ぶ。初列風切の黒色部は両翼とも8枚。


シノリガモが近かった!漁港内で綺麗な雄が見られるのは比較的珍しいのでは。

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Harlequin Duck シノリガモ male


カモメ類が予想以上に少なかったので、急遽2ヶ所目の池に移動。
大量のオナガガモ、マガモに加え、ピーク時には1000羽以上のトモエガモが越冬する。

寝ているシマアジを発見。12月にいるとは驚いた。トモエの生殖羽との2ショットは珍しい。

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Garganey シマアジ


何か珍しいカモでも混じってないかとサーチを続けると、とある1羽のカモが目にとまった。寝ているのだが、コガモにしては顔がデカイ。
下の画像はスマホ押し当てで撮影した動画のワンシーン。こんな感じで視界に入ってきた。

次の瞬間、目の下の縦線、体型の違和感に気づく。変な汗が出てきた。。。

写真 2019-12-23 21 12 12.png


嘴を出した。なんだこのやばい顔つきは...!交雑であることは間違いない。
知人に連絡を入れながら観察を続行。次々と不自然な特徴が出てくる。

写真 2019-12-23 14 47 16 (4).jpg
写真 2019-12-23 14 47 22 (3).jpg


一眼の画像。これを撮った直後、焦って手前のマガモ群を飛ばしてしまった。その影響で群れはごちゃ混ぜに。。。

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遠ざかってしまったのだが、もう一回だけ再発見できた。しかしまたすぐにロストしてしまい、日没まで行方不明。

写真 2019-12-23 15 17 44.jpg


結論から言うと、トモエガモとコガモの交雑と推察される。両者の特徴や、両者の中間的な特徴を兼ね揃えており、見事な雑種だった。周辺には多数のトモエガモとコガモも休息しており、どちらと行動を共にしているかはこの時点では不明。

ざっと調べたところ、本交雑パターンはSNS上で3例、ネット上で台湾、ドイツの2例が掲載され、少なくとも計5例を確認できた。トモエガモの観察難易度の高さも相俟ってか、記録は少ない。一方で、近年の国内におけるトモエガモの増加傾向に伴い、本交雑パターンの記録が今後増えることも推測される。

以下は当時の"暫定的な"観察記録。実はこの後も継続的に観察することになるので、この時はわからなかった翼のパターンや、換羽完了の姿についてはまたいずれ別の記事で追記したいと思う。

◼︎性・齢・換羽状況
雄・齢不明
生殖羽に移行中で、肩羽・脇上段に旧羽が残る。
◼︎体型
頭でっかち(就寝時は特に顕著)に見えることや、頭頂部にかけて膨らんで見えるのはトモエガモを彷彿とさせる要素。胴体はトモエガモより平べったく見えたが、肩羽が伸びきってないためかもしれない。
全体のサイズ感は、コガモ<当該個体<トモエガモの順。
◼︎頭部
赤褐色と緑色の組み合わせかつ色味、及び、模様を隔てるクリーム色の線はコガモ的要素だが、
①緑部分の形
②目の周囲が黒く、目後方の赤褐色部分がV字に食い込むこと
③プロポーションがコガモにしてはアンバランス(頭でっかち)であること
④目後方から喉にかけて薄いクリーム色の縦線が入ること
これら①~④の点はトモエガモ的要素が起因するものと思われる。
(④に関しては「オナガガモ×コガモ」等にも同様の縦線が現れるため、一概にトモエガモ的とは言いきれない。)
◼︎胸部
ピンク色味がかった肌色はトモエガモ的。色味の程度はトモエガモよりやや薄い。脇との境界の白線が無いのはコガモ的。
◼︎肩羽
伸びきっていないこともあり、トモエガモ的な顕著なパターンは現れていない。
◼︎大雨覆
先端の帯状となる部分は橙色でトモエガモ的。
◼︎三列風切
形状はトモエガモ的。
◼︎下尾筒
黄色斑は平べったい三角形に見える。太い三角形に見えるコガモ、線状に見えるトモエガモのまさに中間的な形状を備えている。また色味はトモエガモのそれと同程度。黒色部の腹との境界に明瞭な白色部が存在する点はトモエガモ的。

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